【東京オリンピック 2020 近代五種】東京オリンピック実施競技”近代五種”を知ろう

どーも花とーちゃんです。

前回に引き続き東京オリンピック実施競技でなかなか普段知る機会が少ない実施競技を紹介していきます。

皆さん”近代五種”ってご存知ですか?

前回、前々回で紹介した「セーリング」や「ボート」は何となくどういったスポーツなのか分かる方も多いと思いますが、正直”近代五種”はマイナー度でいったらオリンピック実施競技の中ではナンバー1だと思います。

”近代五種”を知ることが出来れば、知らない方より数倍東京オリンピックを楽しめると思いますので、今回は皆さんで予習していきましょう!!

東京オリンピック実施競技「近代五種」

近代五種は近代オリンピックの父・クーベルタン男爵が、近代オリンピック創設する時に古代アテネオリンピックの五種競技(レスリング・円盤投げ・やり投げ・走り幅跳び・短距離走)にならい、近代オリンピックでも五種競技をと考案・創設されたのが近代五種であり、このことから古代五種に対して、「近代」という言葉がつけられています。

「近代五種」の競技人口

世界の競技人口300人!!

日本の競技人口33人!!

ここまでマイナーなスポーツなのに今までオリンピック実施競技から外れずにいられるのは、近代オリンピックに父・クーベルタン男爵が考案・設立したからでしょうね。

東京オリンピック 近代五種競技会場

武蔵野の森総合スポーツプラザ (東京都調布市)

東京スタジアム(東京都調布市)

「近代五種」で行われる五種目とルール

「近代五種」で行われる五種目は馬術、水泳、フェンシング、射撃、ランニングです。

オリンピックでは男子女子ともに個人戦で行われます。

1996年アトランタオリンピック以降、中継を行うテレビ局側と1つの競技場で五種目すべてを見たいという観客側の要望により、競技日数が短縮され、すべての競技を1日でこなす形式に変更されました。

さらに競技時間短縮のために、北京オリンピック後の2009年からはランニングと射撃をミックスして行うレーザーガンに変更されました。

ルール

フェンシング、水泳、馬術、レーザーガン(射撃・ランニング)の順で行われます。
最終競技のレーザーガンは、フェンシング、水泳、馬術の合計点の得点差を1点=1秒として、上位の選手からスタートし、ゴールした順番がそのまま最終の順位となります。

☑フェンシング

David MarkによるPixabayからの画像

「エペ」(※)による1分1本勝負総当たり戦で勝率が70%を250点として得点が増減します。

出場者人数によって試合数が変わるため、1勝当たりの得点は異なります。

(※)エペとは・・・エペの攻撃は、「突き」のみを使用し、全身すべてが有効面になります。「攻撃権」がないため、先に突いた選手の得点となり、同時に突いた場合は「クードウブル(同時突き)」となり、両者の得点となります。

☑水泳

skeezeによるPixabayからの画像

200m自由形×1本のタイムを競います。

男女ともに2分30秒を250点とし、0.5秒ごとに1点、得点が増減します。

☑馬術

pixeliaによるPixabayからの画像

自分の馬ではなく、貸与馬(たいよば)による障害飛越競技です。

騎乗馬は抽選により決定します。

12障害15飛越(ダブル、トリプル障害を含む)で行われ、高さは最高で120cm、得点は300点からの減点方式です。

落馬や障害落下、所定時間オーバー、障害物逃避などにより減点されます。

選手自身の持ち馬では競技できないため、抽選後すぐに騎乗馬の性格や特徴をつかまないといけないので非常に難しい種目です。

馬術前まではトップだった選手が、馬との相性が悪く脱落していくこともあります。

☑レーザーラン(射撃、ランニング)

Th GによるPixabayからの画像

フェンシング・水泳・馬術の3種目の合計点を1点=1秒とし、上位選手からタイム差でスタートし、射撃とランニングを交互に4回行います。

まず50秒の制限時間内にレーザーピストルで的に5回命中させた後、800mのランニングに移行します。これを4回繰り返しゴールした順位が最終の順位となります。

近代五種競技 世界の強豪国

オリンピックにおいて一番メダルを獲得しているのはハンガリーで、それにスウェーデン、ロシア、ポーランド、イギリスなどヨーロッパの国々が名を連ねます。

その中において、1996年アトランタオリンピックでカザフスタンのアレクサンドル・パリギンがヨーロッパ勢以外で初となる金メダルを獲得したことは話題になりました。

近年はオーストラリア、メキシコ、中国などもメダリストを輩出しており、少しずつ競技地域が広がっていることがうかがえます。

近年はヨーロッパ内でも勢力図が変わってきており、2000年シドニーオリンピックから5大会でロシアの選手が金メダル4つ、チェコの選手が金メダル1つと東欧勢が金メダルを独占しています。

韓国などの新興国もこの競技に力を入れてきており、世界ランキングに選手を送り込むようになっています。

女子ではイギリスが金メダル・銅メダルを獲得した2000年シドニーオリンピックを含め4大会で表彰台に立ち続けてきましたが、リオオリンピックではメダルを逃しており他のライバル国も力をつけて混戦模様です。

近代五種競技日本代表 過去のオリンピック成績

過去のオリンピックで日本代表のメダル獲得はありません。

2008年北京オリンピックに16年ぶりに村上佳宏選手が出場を果たすと、続くロンドンオリンピックで男子1人、女子2人、リオオリンピックでは男子2人、女子1人が出場を果たしています。

近年、日本近代五種協会も一般の方々への普及、選手層の拡大に力を入れており今後のメダル獲得が期待されています。

東京オリンピック 近代五種 日本代表候補選手紹介

男子

三口智也
1986年4月26日生まれ
身長180cm 体重67kg
所属 自衛隊体育学校
2016年リオオリンピック22位

岩本勝平
1989年8月23日生まれ
身長178cm 体重68kg
所属 自衛隊体育学校
2016年リオオリンピック29位

小野智之
1985年8月6日生まれ
身長178cm 体重75kg
所属 警視庁
元トライアスロンの日本代表選手でしたが、2011年から近代五種競技に 転向しました。
2011年全日本選手権初出場で準優勝、2015年全日本選手権では優勝を飾りました。

女子

朝長なつ美
1991年8月22日生まれ
身長169cm 体重53kg
所属 警視庁
2016年リオオリンピック13位
2017年ワールドカップでは総合4位になり、近代五種競技において日本人最高順位を獲得しました。

山中詩乃
1990年8月3日生まれ
身長157cm 体重42kg
所属 自衛隊体育学校
2012年ロンドンオリンピック30位

黒須成美
1991年10月22日生まれ
身長159cm 体重52kg
所属 東海東京証券株式会社
2012年ロンドンオリンピック34位
父親との2代にわたる近代五種選手です。

今、大注目選手!!『才藤歩夢』

東京オリンピック・近代五種競技代表候補選手として今一番注目を集めているのが「才藤歩夢」選手です。

才藤歩夢
1996年9月14日生まれ
血液型 A型
出身地 東京都
出身校 早稲田大学

近代五種競技の選手であった父・才藤浩氏(ソウルオリンピック出場、ロンドンオリンピック代表監督)に幼少期から近代五種競技の指導を受け、五種の中でフェンシングを最も得意とし、フェンシング競技単体でも国内トップクラスの実力を誇っています。

また、美人アスリートとしてテレビなどに多数出演したり、ファッションブランドとコラボしたりと競技以外でも活躍の場を広げています。

近代五種競技「脱マイナー」への取り組み

ぺんたうるすくん

日本近代五種協会は、東京オリンピックに向け「脱マイナー」を掲げ、食品大手「日清食品」と手を組み大胆なPR作戦を展開しました。

近代五種公式応援ソングはゴスペルグループのゴスペラーズが歌い、公式応援キャラクターには「ぺんたうるすくん」が就任し、かなり衝撃的なPRを展開しています。

まとめ

近代五種どうでしたか?

競技人口がまだまだ少ないという事で、これから「オリンピックに出てみたい!」という方はかなり狙い目の競技と言えるかもしれません。

とはいっても、五種すべての道具をそろえるのも”お金”が相当かかりますし、場所も指導者も探すのも苦労しそうで、この辺がなかなか普及しない原因と思われます。

しかし、協会が積極的な活動を行っていますので今後競技人口は増えてくる可能性を秘めた競技でもありますね。

まずは東京オリンピックで「近代五種」を注目して、競技の楽しさ、すばらしさをこの目で確かめましょう!!



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